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【相続】遺言書の作成を弁護士に依頼する7つのメリットと費用

遺言書の作成を弁護士に依頼する7つのメリットと費用

 

遺言書は、ご自身で作成することもで可能です。

しかし、遺言書に不備があれば、ただの紙切れになってしまいますし、あまりおすすめとはいえません。

 

今回は、遺言書の作成を弁護士に依頼するメリットを7つご紹介します。

また、弁護士に依頼するにあたってかかる費用の目安についても解説していきますので、ぜひ、参考にしてください。

 

◎遺言書を自分で作成することのデメリットとは?

自分で遺言書を作成することも可能ですが、盗難や紛失のリスクがあること、不備があると無効になること、遺言の執行までに時間がかかることなど、さまざまなデメリットがあります。

 

遺言書を書くのは、基本的に、人生で1度きりです。

しっかりとあなたの思いを残すためにも、遺言書の作成、遺言執行までを弁護士に依頼することをおすすめします。

 

◎遺言書の作成方法

遺言書の作成は自分で作成したり、弁護士に依頼する他にも選択肢があります。

例えば、司法書士や行政書士に依頼する、信託銀行に依頼するなどです。

どの方法が自分にとって最善なのか、まずは自分なりに考えてみることも大切です。

 

例えば、自分で遺言書を作成するとなると、手間や労力こそかかるものの、費用はかかりません。

しかし、冒頭でもお伝えした通り、少しでも不備があると「遺言書」としての効力がなくなってしまいます。

自分の亡き後、その遺言書が無効になるだなんて悲しいですよね。

だからこそ、専門家に依頼するという選択肢があるのです。

 

対して、弁護士は、遺産相続の知識に長けた法律のプロで、守秘義務などもあることから、遺言書の作成を安心して任せることができます。

また、遺言執行者を弁護士に委任することもできるため、他の相続人からの理解も得やすく、円満な相続が可能になります。

 

法律のプロという意味では、司法書士や行政書士も同じですが、弁護士に依頼する方が割高になるのが一般的です。

「専門家に依頼したいけれど、なるべく費用を抑えたい」ということであれば、司法書士や行政書士にお願いする選択もあります。

ただし、司法書士による遺言書の作成は場合によって違法となるケースもあるため、注意が必要です。(※詳しくは、後述します。)

 

さらに、司法書士や行政書士は、相続に関する書類作成の知識はあっても相続トラブルについては、対応ができません。

相続後の交渉、調停、裁判などは、弁護士による対応が必要になります。

 

最後に、信託銀行に依頼するという方法です。

銀行に依頼すれば、遺言書の作成から、その遺言書の保管、執行までを行ってもらえるので、とても安心です。

しかし、財産に関する遺言信託料金が高額になるため、弁護士に依頼する以上の費用がかかってしまいます。

 

司法書士の業務は、「法務局・地方法務局に提出する書類」の作成・相談です。

遺言書は法務局ではなく、裁判所に提出するものとなりますので、業務「外」の内容になります。

しかし、相続登記手続きに付属する資料としてなら、作成することも認められています。

 

どの方法もメリット・デメリットがあるので、自分に合った方法を選択しましょう。

ただし、「確実に遺言を執行させたい」という強い思いがあるのであれば、作成から執行までを全てお任せできる弁護士に依頼することをおすすめします。

 

◎遺言書の作成を弁護士に依頼する7つのメリット

ここからは、遺言書の作成を弁護士に依頼する7つのメリットについて詳しくご紹介していきます。

 

  • 不備などの理由で遺言書が無効になるリスクを最小限にできる

1番のメリットは、遺言書を正しく作成することができる点です。

法律のプロである弁護士にお任せすれば、せっかく作成した遺言書が無効になるリスクを最小限に抑えることができます。

しっかりとポイントを押さえれば、一般の方でも効力のある遺言書の作成は可能ですが、100%とは言い切れません。

 

よくある「無効」の原因としては、次のようなものがあります。

自筆証書遺言の押印を忘れた

日付が書かれていない

“自筆”証書遺言をワードで作成してしまった

公正証書遺言の証人を配偶者などの近しい人にしてしまった

 

無効になる原因はある程度絞れるので、これらに気をつければ、自分でも作成は可能です。

しかし、やはり遺言書という人生の集大成にリスクを冒すのは少々危険です。

 

弁護士はその点、法律のプロなので、効力のある遺言書を作成できます。

 

  • 遺言内容をどのように残すのかを熟知している

弁護士は、依頼者さまに具体的にどのように遺言を残したいかを聞き、どのように書けばいいのかのアドバイスも行います。

例えば、「第一子の長男ではなく、第二子の長女に相続させる代わりに配偶者の面倒を見て欲しい」といった希望も遺言書として残すことができます。

 

遺言書の書き方が適切でないと、その希望が通らないこともあります。

しっかり自分の遺言を執行させるためにも、弁護士に依頼することをおすすめします。

 

  • 最適な遺言を決定できる

「遺言書」と呼ばれているものには、実は、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3つがあり、状況に合わせて最適な遺言書が変わります。

 

より確実性を高めるなら、「公正証書遺言」が最適です。

 

ただし、時間的に余裕がないケースの場合(死期が迫っている、判断能力が低下しているなど)は、遺言書の有効性を立証する音声や動画などを残した上で、あえて自筆証書遺言を作成するという方法が最適です。

 

弁護士は、遺言者の状況に合わせてどの遺言書が最適なのかも見極め、ご提案します。

 

  • 遺言書でできるもの、できないものを正しく判断できる

遺言書は書いた内容の全てに効力を発揮するものではありません。

「実現できるもの」と「実現できないもの」がありますので、その判断も作成段階で行っていく必要があります。

 

遺言書でできる法的効力のあるものは、以下の8つが代表的なものとして挙げられます。

  1. 相続人の誰にどのくらいの財産を相続、遺贈させるかを決められる
  2. 特定の相続人の相続権を廃除できる
  3. 遺産分割の割合を指定することができる
  4. 特別受益の持戻を免除できる
  5. 婚外子を認知し、相続人として加えることができる
  6. お孫さんなど未成年の後見人を指定することができる
  7. 遺言執行者を指定することができる(例:弁護士など)
  8. 祭祀承継者(お墓や仏壇などの管理をする人)を指定することができる

 

逆を返すと、これ以外の事柄については、遺言書に書いても無効となることが多いです。

よく遺言書に書かれるものですが、次のようなものには、法的効力がなく、確実に実現されるものではありません。

 

  1. 葬儀は◯◯にして欲しい、海に散骨して欲しいなどの死後の指定
  2. 公共料金や固定資産税などの税金の支払い者の指定
  3. パソコンやスマートフォンといったデータの消去

 

遺言書に書いても問題ないものですが、法的効力がないため、執行されるかどうかは、相続人次第です。

 

弁護士であれば、「実現できるもの」と「実現できないもの」を正確に判断し、最善の方法があれば、ご提案もさせていただきます。

 

尚、葬儀や公共料金の支払いなどに関しては、「死後事務委任契約」にて指定することが可能です。

あくまでも、遺言書では効力を持ちません。

 

  • 相続財産を正しく調査することができる

遺言書には、相続財産をしっかりと記載することが求められます。

弁護士は、相続財産がどのくらいあるのかの調査も行えるので、相続人同士のトラブルを避けることにも繋がります。

 

同居している方が、被相続人の死後、財産を隠してしまうなどのトラブルも本当に多いです。

この記入漏れがあると、隠していた人が得をして、知らなかった人が損してしまいます。

記載した財産をもとに分割するからです。

 

例えば、長年介護をしてくれた長女に全財産を相続させたいという自筆証書遺言を残したとします。

このときに必要となる「財産目録」に預貯金と不動産の記載を行いましたが、株式などについての記載を忘れてしまいました。

 

「全財産を」と思っていたとしても、記載されていないものに関しては、相続全員で分割することになるため、全財産を渡すことができなくなってしまいます。

 

弁護士に相談すれば、全ての財産を把握した上での正しい記載方法、不動産や株式、貴金属などの正しい評価も含め、正確に作成することができます。

 

預貯金に関しては、誰にいくら、何パーセントと分けることができますが、不動産などについては分割がしにくいです。

そういったものに関する相談も一緒に行えるので、相続財産の多い方ほど、弁護士事務所を利用するのが望ましいです。

 

  • 遺産相続の争いを未然に防げる

被相続人としての願いの1つに、自分の相続のことで家族間にトラブルが発生しないようにという思いがあります。

弁護士に依頼し、弁護士が「遺言執行人」となることで、自分の亡き後の遺産相続のトラブルのリスクを軽減することができます。

 

相続人のうち、特定の誰かに有利になるような遺言書を作成することはもちろん可能ですが、実子の中でも公平性に欠ける場合などはとくに相続トラブルに発展しやすいです。

例えば、実子2人のうち、どちらかに「全財産を」という遺言である場合にも、一方に遺留分(最低限受け取ることができる相続)があるため、片方に「遺留分侵害額請求」が出されてもおかしくありません。

 

弁護士は、これまでにもさまざまな相続トラブルの解決に当たっています。

遺言の内容によって、どのようなトラブルに発展しやすいか、どのような環状になるか、法的にどのような請求を受けるかなど、予め、想定の上、遺言書のアドバイスが可能です。

 

先ほどの例でいえば、事前に、「遺留分に相当する財産を一方にもしっかり残す旨を記しておく」ことによって、大きなトラブルを防げます。

また、仮に「遺留分侵害額請求」をされたとしても、そのだいたいの金額を用意しておくことも可能です。

 

※遺留分侵害額の請求は、原則として「お金」で支払うことになります。

不動産や株などお金ではないもので財産を与えてしまうと、払いたくてもそのお金がないという状況にもなりかねません。

お金を残したい相続人が、別の相続人と揉めることのないように配慮しておくことも、遺言の準備といえるでしょう。

 

  • 労力や手続きの時間を省ける

弁護士に遺言書の作成依頼をかけると、必要なものは、弁護士が一通り揃えてくれます。

証人の手配も一人できるので、圧倒的に時間の効率が良いです。

 

自分で作成する場合には、戸籍謄本、住民票、不動産の登記簿謄本といった書類を自分で用意して、証人と遺言内容を打ち合わせし、さらに証人と一緒に公証役場に提出に行かねばなりません。

 

とくに高齢となってからの遺言書の作成は、労力もかかるので、弁護士に依頼することを強くおすすめします。

 

尚、公証役場との打ち合わせは、弁護士が遺言者の代理人として伺うことができ、公正証書を作成するその日だけ、本人の同行が必要になります。

 

◎作成だけではなく、遺言執行者も依頼しておくこと

遺言書の作成方法はさまざまあり、それぞれにメリット・デメリットがありますが、やはり、確実性の高い方法として「弁護士に依頼する」という選択がとてもおすすめです。

 

また、その作成した遺言を執行するための遺言執行者まで弁護士に依頼することを勧めます。

何故なら、せっかく作成した遺言内容も正しく執行されなければ、何の意味もなくなってしまうからです。

 

遺言執行者とは、遺言に沿って、遺産相続の手続きを進める人のことを指します。

遺言書の中で、この執行者を指定することができますが、この執行者に弁護士を指定することも可能です。

 

具体的に執行者が行う内容としては、財産目録の作成、預金の分配、不動産の名義変更と、法律に絡むものがとても多く、弁護士が適任です。

 

 

執行者の手続きの流れは、次の通りです。

 

各相続人に遺言の内容を通知する

相続人の調査と、相続財産の調査を行う

相続財産目録を作成して、各相続人に交付する

遺言の内容に沿って、それを実現する手続きを行う

 

遺言書は、この執行者を選ばなくとも「完成」となりますが、速やかに相続に移るためにも、このときに指名しておくのが理想です。

また、子どもの認知を行う場合、相続人の一部を廃除するなどの遺言内容がある場合には、執行者の指定が必須となる点も注意が必要です。

 

◎遺言執行者を弁護士にする3つのメリット

遺言執行者を弁護士にすることのメリットは、以下の3つです。

 

  • 死後の手続きをスムーズに行える

 

遺言書の作成者である被相続人の死後、すぐに相続手続きが始まります。

執行者に指定された方は、各相続人に相続書に書いてある内容をお知らせしなければいけないという義務があります。(民法1,007条第2項)

また、相続財産にどんなものがあるかが分かる相続財産の目録の作成義務(民法1,011条)、執行状況についての報告義務(民法1,012条第3項、645条)もあります。

 

知識や経験のない者からすると、法律的な事柄が多く、何をしなきゃいけないのかが簡単に把握できません。

しかし、弁護士であれば、何度となく行っている事案です。

 

また、相続人の中に、「こんな遺言書は無効だ!無理矢理書かせたんだろう!」と無茶な主張をする人が出たりすることもあります。

相続人の一部でもこのようなことを言い出すと、相続の手続きはスムーズとは行かず、相続を巡っての争いに発展してしまうこともあります。

 

弁護士を執行者として立てておけば、社会的信用性も高く、遺言書の内容に反論する者も出にくいというメリットがあります。

他の相続人からの理解を得るためにも、弁護士を執行者とすることをおすすめします。

 

「弁護士法人ハレ」では、遺言書の作成から、遺言執行者の就任まで、一通りの流れを依頼していただくことも可能です。

ぜひ、お気軽にご相談ください。

 

  • 相続人の負担を軽減できる

相続人のうち、1人を執行人にしてしまうと、複数の相続人の中で板挟みとなります。

「早く手続きをしろ」、「これはおかしいんじゃないか」と、心身ともに疲れ果ててしまいます。

 

死後、自分の家族に大きな負担をかけないためにも、第三者であり、法律のプロである弁護士に依頼するのが1番です。

 

  • 信託銀行よりも安く請け負える

記事のはじめの方でもご紹介した通り、これらの手続きは、信託銀行でも依頼できます。

ただし、弁護士に頼む以上に高額となるため、あまりおすすめはしていません。

 

・遺言信託の手数料

遺言信託は、遺言書の作成から、保存、執行までをサービスとして提供するもののことです。

各銀行によってサービスの内容やその手数料に違いはありますが、例として、大手信託銀行のものを掲載いたしますので、参考にしてください。

 

A信託銀行>

相続税評価額より100万円を控除した金額×1.1%(最低77万円)

B銀行・執行基本コース>

5,000万円以下の場合、2.20%(最低報酬額110万円)

 

一方、弁護士に依頼する場合の相場は、平均して弁護士事務所に依頼する方が安くなります。

 

◎中でも「相続に強い弁護士」に依頼するのがおすすめ

遺言書を正しく作成したい、確実に遺言を実現したいという強い思いがあるのであれば、より確実性の高い方法を選ぶのが得策です。

そうすることによって、家族間の無用な争いも避けることができますし、何より自分の意志をしっかりと残すことができます。

 

これらの条件を考えると、やはり弁護士に依頼することが最もおすすめとなりますが、弁護士といってもさまざまな業務があるため、相続問題に強い弁護士に依頼するべきです。

 

では、具体的にどのようにして選べば良いのか、ご紹介していきます。

 

◎相続問題に強い弁護士を選ぶ際のポイント

まずは、相続の実績、知識が豊富であることが第一条件となります。

「離婚弁護士」なんて言葉もあるように、同じ弁護士でも、得意とする業務内容はそれぞれ異なります。

弁護士事務所のHPや、その弁護士の実績を聞いて選ぶと良いでしょう。

 

また、弁護士費用についても事前にしっかりと確認しておきましょう。

正規に依頼する前にお見積もりをしっかり出してくれる安心・安全の弁護士事務所をお選びください。

 

そして何より大切なのが、「対応」です。

遺言書の作成から、執行まで、あなたの人生の大切な部分を長期的に任せることとなります。

作成前にしっかりと話に耳を傾けてくれているか、一般の方にも分かりやすく説明してくれているか、依頼者さまに寄り添った提案やアドバイスをしてくれているかなど、その「対応」で決めましょう。

 

また、他の業種と密に連携をとっているような弁護士事務所がおすすめです。

例えば、相続においては、不動産業者と密に連携をとっているような事務所であれば、所有する不動産の価値もスムーズに調査することが可能です。

 

相続する「財産」は預貯金のような分かりやすいものばかりではなく、その価値を調査する必要があるものもありますので、こういった部分まで相談に乗っていただけるところを探すことをおすすめします。

 

弁護士事務所は星の数ほどありますので、迷ってしまうこともたくさんあると思います。

当事務所「弁護士法人ハレ」は、遺産相続の問題に強い弁護士が在籍しています。

依頼者さまに寄り添い、正しく相続が行われるようにサポートさせていただきますので、安心してご相談ください。

 

◎まとめ

今回は、遺言書の作成にあたって、自分で作成するデメリット、弁護士に依頼することのメリットについてご紹介してきました。

 

まとめると、弁護士に遺言書の作成を依頼するメリットには、次のようなものがあります。

  • 不備などの理由で遺言書が無効になるリスクを最小限にできる
  • 遺言内容をどのように残すのかを熟知している
  • 最適な遺言を決定できる
  • 遺言書でできるもの、できないものを正しく判断できる
  • 相続財産を正しく調査することができる
  • 遺産相続の争いを未然に防げる
  • 労力や手続きの時間を省ける

 

ここまでが、遺言書の作成に関するメリットですが、この作成した内容を確実に執行するためにも、遺言執行者を弁護士とすることもおすすめしています。

 

その理由は、次の3つです。

 

  • 死後の手続きをスムーズに行える
  • 相続人の負担を軽減できる
  • 信託銀行よりも安く請け負える

 

法律に関するものなので、専門的な内容が多く、法律の知識のない一般の方が作成、執行人を務めるのはなかなかの労力です。

また、そのことがトラブルの原因になってしまうことも十分に考えられますので、プロの法律家である弁護士に一任するというのが、労力もかからず、トラブルも避けられる唯一の方法です。

 

「弁護士法人ハレ」では、遺言書の作成を依頼しようか迷っている方のご相談を承っております。

まずはお話だけでも構いませんので、お気軽にお問い合わせください。